こんにちは。こんぶだし茶です。
この記事は、freeeを確定申告ツールと思っている人に、freeeの便利ツールを紹介するものです。
freeeであまり使われていない機能の中には、金脈が眠っています。
この金脈を掘ると、freeeを使ってもっともっと時間を削れるし、もっとお金を生み出せるツールとして使えるのです。
ぜひこの記事を読んで使いこなせるようになってください。
フリーランスの確定申告ツールと化しているfreee
初級編ではfreeeを使った確定申告についてお話ししました。
「freeeで確定申告が楽になるよ!時間ができるよ!」という売り込み方で浸透してきたfreeeですが、
私が使いはじめてからの6年の間にどんどん機能が追加されて行っています(消えていった機能もあります)
便利な機能も増えていっていますが、あまり知られていません。
中級編では、このことについて触れたいと思います。
確定申告以外にも使っていかないともったいない
「なぜ、freeeの便利機能はあまり浸透してないのだろうか?」
推測ですが、たぶん、
「仕方なくやるものである確定申告にはなるべく時間を使いたくない」
ということや、
「嫌な確定申告を連想させるfreeeをなるべく開きたくない」
ということが理由にあるのかもしれまえん。
そんな人は、昔も今もfreeeを仕訳と確定申告だけのツールとしか使っていません。
だけど、待ってください。
freeeの便利機能を存分に使いこなせれば、本業以外の時間をさらに短縮することや、お金を増やして残していくための分析ツールとしても使えるんです。
ちょっと知っておくだけで空き時間が増えるようになって、お金も余る方法があるのなら、知りたくないですか?
それには、まず、便利ツールを紹介することから始める必要があります。
まずは基本の完全同期
基本中の基本ですが、freeeは銀行口座、クレジットカードと電子マネーのデータを同期させる前提で使用するツールです。
同期する口座は、画面上部のメニューの「口座>口座の一覧・登録」から登録可能です。
画面の指示に従って、口座情報やカード情報を入力してください。
手順としてはそんなに難しくありません。
なお、ネットバンキングとクレジットについては、それぞれ注意点があります。
ネットバンキングを使用しよう
口座がネットバンキングに対応していないという方がいます。
手続きが面倒ですが、銀行に対応する申し込みをしてください。
freeeを使うかどうかでなく、仕事においてネットバンキングを使うのは、必須です。そうでないとfreeeを使って出てくるスピード感や時間の短縮効果が発揮されませんし、それ以外のシーンでもどんどん時間を失っていきます。
銀行口座をまだネットバンキングに対応させていない場合は、絶対に未来の時間が増えると信じて、手続きをしてください。
ただし、楽天銀行はfreeeでは対応していないので、他の銀行を使ってください(2022年11月現在)。
クレジットカードは事業用と生活用を分けよう
なお、クレジットカードは、1枚のクレジットカードで事業用にも生活用にも両方使うのはお勧めしません。
クレジットカードの明細を、事業用と生活用で混ぜ混ぜにしてはいけません。
むしろ「混ぜるの禁止です」と言いたいくらいです。
混ぜて記録してしまうと、生活で使ったものにもfreeeでの作業が必要になります。それでは、freeeの良さが活きません。
クレジットを2枚持って、生活用とビジネス用に分けて使うことをお勧めします。
たとえば、楽天カードは2枚目も簡単に作ってもらえるので、2枚作って1枚をビジネス用にするとよいですよ。
仕訳の自動登録ルールを設定していない人が多数!?
freeeで銀行口座、クレジットカードと電子マネーを同期すると、支出した内容と、日付、金額の記録が勝手にfreeeに取り込まれます。
それだけではなく、それぞれの支出項目についてfreeeが勝手に勘定科目を推測して表示してくれます。
推測してもらったものが当たっていたら、「登録」ボタンをおすだけで仕訳が完了します。
登録ボタンを押すだけなので、とても便利です。
便利ですが(!)、これだけで満足してはいけません。
freeeには、ほかのクラウド会計ツールにはあまり見られない、自動仕訳の機能が備わっています。
しかし、この登録ボタンを押すことをfreeeの自動登録だと思っている人がたくさんいます。
これは、言ってみれば「半自動化」です。
本当の自動仕訳は、別に用意されています。
freeeに用意してある自動登録ルールの設定を行うと、登録ボタンすらおさずに勝手に仕訳をしてもらうことができます。
「自動登録ルール」設定の方法
では、仕訳の自動登録の設定方法です。
自動登録ルールを設定するには、画面上部のメニュー「設定>自動登録ルールの設定」を選択します。
自動登録ルールの画面は、下のがめんのようになります。
画面下部に出ている「アクション」という列と、「推測結果」という列の2列に注目です。
このアクションと推測結果を修正します。
アクションはいろいろありますが、「〇〇を推測する」を選ぶと半自動化。「〇〇を登録する」を選択すると完全自動化で仕訳をするように設定できます。
たとえば、家賃のように毎月発生して、しかも勘定科目が「地代家賃」に決まっているものは「取引を登録する」に変更して完全自動化します。
ここで完全自動化を設定ししたものは、もう来月から仕訳作業をする必要がありません。
毎月「登録」ボタンを押す必要すらなくなります。
完全自動化できないな、というものは「〇〇を推測する」のままにします。
「推測する」のままにするものでも、freeeが推測して出してくる仕訳が間違っているものについては、「推測結果」の行を修正すれば、来月からこの画面で指定した推測結果をもとに表示してくれます。
この推測結果を修正する情報だけでも、大幅な時間の短縮になった人もいるのではないかと思います。
見積書発行と発注の管理
freeeは確定申告に使って、見積書と請求書は弥生会計の「misoca」を使っているという人がいて衝撃を受けました。
なぜばらばらにするんでしょうか。
たしかに、misocaは5通まで無料で作成できて、請求書作成機能はfreeeよりも使いやすいです。
しかし、多少面倒であることを考えても、それでもまだ、freeeで会計記帳をするのであれば、
同じfreeeで見積書、請求書を作成した方がメリットがあります。
freeeで会計も請求書も管理することで、お金を手元に残しやすくできるからです。
特に請求書を使った入金管理機能が大切です。
この入金管理機能を使えるようになっていただきたいので、ちょっとややこしいですが、freeeでの請求書の作成方法を説明します。
請求書発行と入金管理
請求書を発行する手順
請求書は画面上部のメニューの「受発注>請求書」から作成可能です。
「請求書の作成」ボタンを押すと、まず取引先情報を入力するように促されます。
取引先情報の入力で、未登録(新規)の事業者を入力するには4ステップあります。
この4ステップで離脱する人が多数です。
慣れればたいしたことはありません。
1:社名を入力
取引先情報を順に説明します。まず1つめ。
取引先の社名(仮に「まほまほ株式会社」とします)を入力します。
社名を入力しても画面が先に進みません。
ここで「新規」を押します。
2:ショートカットを作成する
次にショートカットを入力するように促されます。
入力中の取引先が、たくさん取引をするところでなかったら、ショートカットは空欄のままで大丈夫。
そのまま「登録する」ボタンを押しましょう。
3:住所等を入力する
次に社名以外の細かい情報を入れます。
いったん飛ばして、あとで追加することも可能ですし、
請求書を郵送しないのであれば、
住所を空欄にしても大きな問題にはならないです。
入力後「請求書の作成を開始する」を押すと、ようやく請求書の作成が始まるかとおもうと、まだ始まりません。
4:上書きする
新規で作成したのに「上書きしますか?」といわれると混乱しますが、
おそらく内部では、最初に空っぽのテーブルが作られるのでしょう。
ユーザーである僕らは、何も考えずに「上書きする」を押します。
これでようやく請求書の作成が始まります。
請求書に振り込み期日をいれて発行する
請求書には必ず振り込み期日を入れてください。習慣としてください。
上の画像では画像の一番下に11月26日といれています。
実際の請求日をいれてください。
「メール添付」のボタンを押すと、freeeのメール送信機能が使えます。
自分が使っているメーラーから送りたい場合は、相手方に送ったときに、この画面左上の「発行」ボタン、続けて同じ個所の「送付済み」ボタンを押してください。
これで、フリーランスにとってお金が余る経営の第1歩目を歩き出すことになります。
入金管理レポートが使える
freeeで請求書を管理すると、いいことがたくさんあります。
まず、freeeの機能である「入金管理レポート」が使えるようになります。
請求書は出して終わりではなく、本当に支払われたのかを管理する必要があります。
「入金管理レポート」を使うと請求したものが振り込まれているのか、振り込まれていないとしたらいつ入金される予定なのかが管理できます。
入金管理をするための消し込み
入金を管理するには、入金と請求書を結び付ける必要があります。
その管理は簡単で、入金されたら、その請求書の入金があったかを仕訳時に選択して「消し込みをする」のです。
やり方をお伝えします。
入金があったとき、freeeは取引記録に「未決済取引の消込」という表示をします。
未決済取引の消込欄には、請求中のものから「この請求書の振込じゃないですか?」と推測して提案されています。
推測があっていれば、「登録」を押し、間違っていれば「詳細」を押して対応する請求書を選びます。これで消込完了です。
請求書を作成したときに、「発行」ボタンと「送付済み」ボタンを押さないと、この消込欄に表示されないので、
ひょうじされなかったら請求書の画面でボタンを押して仕訳をやり直します。
入金管理ができるとお金の計算から解放される
収支がかつかつだと、「今いくらあって、この後入金がいくらあって…」ということに気を取られがちです。
でもfreeeで「入金管理レポート」を使えるようになると、お金の確認が一発でわかります。
お金のことは大切ですが、お金の工面を考えるのに時間をかけすぎるのも、人生の浪費となります。
freeeは、使い方次第では、お金のことに気を取られる時間の浪費から解放してくれるツールとなります。
freeeで入金管理ができるようになると、今いくら振り込まれていなくて、将来いくら入金されるかが一目で管理できるようになります。
たまにおこる、「入金額が請求書と違う」ということにもすぐに気づけます。
freeeの徹底活用でフリーランス経営を一段レベルアップさせよう
freeeの中級編として、確定申告と仕訳以外の、freeeの便利機能を紹介しました。
この記事を読んで「紹介されているfreeeのツールを使ってみよう」と思っていただいたあなたに感謝!
なんですが、freeeの使い方には、さらに上があります。
それが、freeeを使ってお金が余る経営をするという段階です。
freeeの持っているポテンシャルは、まだこんなものではありません。
freeeは経営分析にも使え、これを上手に使えるようになると、お金があまる経営ができるようになるのです。
次の上級編では、freeeを経営分析に使うことについてお話しします。
freeeを使っていない人はぜひ無料版から使ってみてください。