こんにちは。こんぶだし茶です。
この記事では、「なぜフリーランスにとって、iDeCoの知識が必要なのか?」という話をしたいと思います。
iDeCoっていうのは、国が用意した投資の仕組みです。
投資といっても、「この投資信託を買いなさい」と言ったり、「必ずもうかるノウハウ教材」とか変なものを売りつけるわけではないので、安心してください。
長期投資を知って人生というゲームをより自由に生きる
さて、皆さんは老後について備えはありますか?
フリーランスを始めたばかりの人は、やることがたくさんあります。
一生懸命仕事を覚えたり、経理や請求書発行などの本業以外の仕事をしたり、日々のことで精いっぱいかもしれません。
「まだ若いから、そんなの十分稼げるようになってからでいい」と思うかもしれませんが、フリーランスには、人生を楽に生きるために長期的なセーフティーネットが用意されているのをご存じでしたか?
それが、小規模共済、つみたてNISA、そして今回紹介するiDeCoです。
これらを上手に使うと、人生というゲームが攻略しやすくなります。
脱線:小規模共済とつみたてNISA
ちなみに、この記事のテーマからはそれますが、小規模共済(小規模企業共済)というのは、国が用意した、廃業や退職時のために積み立てる制度です。
また、つみたてNISAやiDeCoは長期投資をするために国が用意した制度です。
小規模共済とつみたてNISAのどちらも節税効果があり、知っているだけで得をする制度です。
逆に言うと、知らないとフリーランスでやっていくのが難しくなる性質のものです。
これらについては、別の機会でお話しします。
iDeCoとは何か
長期的な投資をするために、iDeCoという国の制度があります。
iDeCoとは「個人型確定拠出年金」とよばれます。
iDeCoは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に給付を受けられる、自分で設定する年金制度の一つです。
ほかには、iDeCoより節税効果は低いですが、つみたてNISAがあります。
iDeCoは、公的年金と異なり、加入する、しないは自由です。
このiDeCoの制度を使って、投資信託を買うことが出来るのです。
長期投資向けの制度を上手に生かす
さて、iDeCoは投資をするためのものですが、投資といっても、例えば
- これから20倍に成長しそうな株を買う
- 米国の「GAFAM」に集中投資
- 仮想通貨を買って「オクリビト」を目指す
といったギャンブル的で、1年以内に売り買いをして結果を出すような短期投資ではありません。
もっと地道で堅実な、例えば10年で資産資産を1.5倍(年利5%x10年)で10年以上買い続けるような、気の長い投資です。
政治では、金融緩和といって、お金(紙幣)をバンバン刷って配りまくっています。
それでも僕らの手元に現金がふえている実感はないようにおもいます。
それはどうしてかというと、バンバン刷りまくったお金は、不動産や株式市場に流れていってるからです。
日本が不景気でも、株価が高いまま下がらないのは、そういった理由があるんです。
もし、自分が不動産や株式市場に全く関係していない生活をしているとしたら、より景気が悪い場所に位置取りをしているということになります。
お金を貯金するだけでは、お金は目減りしていく
「投資なんかしなくても、貯金しているし、ある程度余裕あるから大丈夫」
と思っているとしたら危険信号です。
その貯金は、物価の影響を受けて減っていく可能性が大だからです。
物価について
皆さんは、日々の生活の中でモノの値段が上がっていることに気が付いていると思います。
日用品だけでなく、外食も、JRのような交通機関も、手元のサブスクリプション費用も、すべて値上げされていっています。
全体的にモノの値段が上がることを、「物価が上がる」といいます。
これまでおよそ30年間、物価はほとんど上がらない状態でした。
物価について知っておいてほしいことは、「物価は、上がったら、下がることは(ほぼ)ない」という性質を持っているということです。
貯金は持っているだけで減っていくもの
貯金額は銀行に預けていてもほとんど増えません。
銀行に預けると、預けた分の利子をもらえますが、今の日本で定期預金をしても、0.002%ぐらいです。
これだと、100万円を1年預けたら、2千円の利子が付く計算です。
このように、定期預金に預けたらお金は増えますが、微々たるものです。
金利でお金が増えるスピードよりも、物価の方が速く上昇を続けると、今年100万円で買えていたものが、来年は買えないということが起こります。
つまり「貯金だけをしていると、暮らしに必要な資産が減っていく」という罠にハマるのです。
フリーランスは物価の上昇にどう対応していけばいいか
では、どうすれば貯金が目減りしていくなかで、フリーランスがお金の心配をすることなく生きていくことが出来るのでしょうか?
結論を言うと、仕事をしつつ、稼いだお金を国内・海外の株式や国債に投資して『お金を貸す側』つまり資産家の立ち回りをしていけばよいのです。
もしお金を借りると、元本に加えて、金利も払います。
カードローンだと年利14%というものもあります。
年利14%で50万円を借りて、毎年1万円づつ返すと、50万円借りたのを、利子を含めて75万円を返す計算になります。
これは、カードローン会社のために、あなたが25万円を働いたという状態です。
その逆で、あなたがお金を貸す側になると、あなたのために、企業や国がお金を増やすように働いてもらえるのです。
もちろん、不況になって、企業や国が「お金が増やせませんでした」さらには「お金が返せまえんでした」という状況になると、損をすることがあります。
「任天堂」「Apple」など企業の個別銘柄に投資すると、そのリスクは大きくなります。
1企業が将来10年後もよい状態でい続ける保証はなにもないからです。
現に、任天堂は「任天堂DS」のあと、「任天堂SWITCH」がヒットするまで長くヒットするゲーム機が出ませんでした。
任天堂SWITCHがこけていたら、大きく株価は減少していたかもしれません。
任天堂ほどキャッシュリッチでない会社だったら潰れていたかもしれません。
つぶれた会社の株式は紙屑同然です。
こんな1社集中のような買い方でなく、バランスよくいろんな会社の株式や国債を買う「分散投資」をするとより安全です。
しかし、どの会社の株をいくら買うかを素人が考えて買うのは手間です。
そこで、分散投資に適しているのが「投資信託」という商品です。
投資信託とは
投資信託とは、国から許可を受けた銀行や投資信託会社が、お金を大きな資金としてまとめて、お金が増やせるように株式や 債券を売り買いして運用する商品です。
買い方によって強気リスクをとるもの、堅実なものといった性格がわかれます。また、国内ものだけのものや海外だけのもの、国内と海外を混ぜてバランスをとったものなど様々です。
投資信託には年利3~5%のものがあります。
早いうちから始めると、資産を増やしやすい
年金というと、老後のためのたくわえというイメージが強いです。
「加入は自由なら、僕はまだいいや」と考えるのはもったいないと思います。
iDeCoは20歳から加入できます。
積立投資は、少額でも若い時から始めることをお勧めします。
利息は、時間をかけた方が、より加速度的に増えるという性質があるからです。
iDeCoの特徴
掛け金は所得控除の対象となる
iDeCoでは、掛金の全額が所得控除の対象となります。
たとえば毎月5万円を掛け金に使うと、年間60万円が売り上げから差し引かれます。
かけきんが多いほどつまり、軽減される税金も多くなるというわけです。
このようにフリーランスにとっては、投資をしつつ、税金を節税することも出来るのが、iDeCoの大きな魅力です。
運用益が非課税になる
通常は、金融商品を運用すると、運用益の20.315%が課税されますが、
iDeCoであれば非課税で再投資することができます。
課税額が少ないので、利息が増えやすいのも魅力です。
受け取り方を選べる
iDeCoは分割、一括、分割と一括の組み合わせなど、受取方法を選択することが可能です。老後に受取る年金及び一時金が課税の対象となりますが、受取方法に応じて控除を受けることができます。
小額から始められる
iDeCoは、最低掛金5000円から始められます。
あとから、100円単位で増減できます。
(フリーランスでは、月額の最大は6万8,000円)
無理せずに小額から始めることが出来ます。
長期投資で大きく増やしたい人向け
上でも書いた通り、iDeCoは「急成長する株を先概して1年でオクリビトになりたい!」という人に向けた制度ではありません。
長い期間で資産を形成し、60歳から先の人生を安心して過ごしたいという人に向いています。
iDeCoのデメリット
iDeCoにはデメリットがあることも知っておいてください。
審査があるのですぐに始められない
iDeCoには審査がありますので、明日から始めますということができません。
僕の場合は、2カ月くらいかかりました。
審査は気長に待つ必要があります。
買える商品に制限がある
iDeCoの制度が使える投資信託の商品は、長期投資を目指したものに制限されています。
ただし、限定されてはいますが、それでも種類は様々あります。
多くの各銀行・証券会社等ではiDeCo向けに10〜20の商品が用意されています。
各銀行・証券会社等で商品一覧を確認して、自分の性格や好みに合わせて購入することになります。
途中でやめることができない
iDeCoは途中でやめることを想定していません。
また、基本的に途中で売却することが出来ません。
だからこそ、無理のない範囲で積み立てをする必要があります。
掛け金変更は年に1度だけ
iDeCoの掛け金が払えない、とか、もっと増やそうと思っても、
変更することが出来るのは1年に1度です。
そのため、掛け金変更は慎重に行ってください。
(ちなみに)途中を飛ばすこともできる
もしiDeCoの引き落とし日に預金残高が足らなかったら、どうなるかというと、その月は掛金をしなかったことになるそうです。
つまり、引き落としされる口座にお金がなくて、どうしても払えない場合は、引き落としが失敗し、それ以上のペナルティーはありません。
ただし、この方法を何カ月も連発した場合のことはどうなるか保証ができませんので、あまりお勧めする方法ではありません。
結論:iDeCoは気の長い、堅実な人に適した「賢い」投資方法
結論を言うと、「iDeCoは気の長い、堅実な人に適した、賢い投資方法」という事です。
投資の世界には、iDeCoのほかにもつみたてNISAなど税制面でお得な制度があります。
勉強しないと誰も教えてくれません。
4、5年前はTVCMもやっていましたが、今はみることはありません。
自分から勉強して、自分で投資信託の会社を調べて、自分で申し込み手続きをしないと何も進みません。
しかし、「面倒だから銀行に預けとけばいいや。自分の10年後はもっとかせげるようになってっだろ」と貯金しかしなかった場合に、お金の資産価値が減ってしまう末路が待っています。
投資は始める年齢が早いほど得です。ぜひ早めにはじめてみて、「自分がお金のために働く」状態から「お金に働いてもらう」状態を作ってください。