こんにちは。こんぶだし茶です。
この記事では、フリーランスに使ってほしい補助金と、その上手な使い方を解説します。
フリーランスに限った話でもないかもしれませんが、
みなさんには、これまで
「あれを買ったら、新しい事業できるけど、今はそんなお金ないなー」
と、お金が理由で挑戦を見送った経験がありませんか?
これからはぜひ、そんなときには「補助金が使えないかな?」
といったことを思い浮かべてほしいんです。
補助金とは、国や地方団体等が、事業者を支援するために支援するものです。
フリーランスで開業してすぐ使えるものもあります。
しかし、募集期間があるもので、TVCMをするわけではないので、自分から情報を取りにいかないと、知らないままで募集期間は過ぎ去ってしまいます。
もし、これまで補助金を使ったことがないという人は、知らないことで損してしまっているかもしれません。
「コツコツお金をためて、設備を買ったり、費用を払う」という時間を短縮できれば、事業を早く始めて早く軌道に乗せることが出来ます。
これからのチャンスをつかむために、ぜひ補助金のことを知ってください。
補助金の概要について
たまに「補助金とは無条件にもらえるお金」と思っている人が多いですが、ちょっと違います。
「給付金」は給付対象になってさえいれば受け取れますが、「補助金」は受け取るまでにハードルがいくつもあります。
そこで、みなさんのほとんどにとっては、既に知っていることかもしれませんが、
どの補助金にも当てはまるルール4つを、ここでおさらいしておきます。
その1:補助金には審査がある
補助金は種類がたくさんありますが、そのほとんどが「なぜ補助金が必要で、それをどう使う予定なのか」という事業計画を出す必要があります。
審査は補助金によって採択率(合格率)が違いますが、およそ40%~80%ぐらいです。
必ず通るものではありません。
そのため、書き間違いがないように、事業計画の話の筋に矛盾がないように書類を書いて提出する必要があります。
その2:補助金交付が決定されるまで、支出したり契約したりできない
補助金は「この期間内で必要なものを購入したり、購入に必要な契約を交わしてください。」という期間が決まっています。
その期間を超えてしまうと、その支払いは認められません。
「フライングして補助金審査中に購入してしまいました」というのも、アウトです。
その3:あとから減額されることもある
さきほどの「その2」のような使い方をしたお金は補助金が認められず、交付が決定した金額からその費用に対応する金額分が減額されます。
申請内容とは違うお金の使い方をした場合も、認められません。
また、補助金には「条件として従業員の賃金を上げてください」といったように、追加ルールがつけられた補助金もあります。
追加ルールの条件を満たさなかったら、いったんは交付決定となった補助金も、不交付となったり、金額が減額されることになります。
その4:補助金は後払いされる
補助金は後払いされるので、まず全額を使う必要があります。
手元に現金がない場合は、融資を受ける必要があるかもしれません。
融資を受けるためには、日ごろから信用金庫などの金融機関とお付き合いしておきましょう。
フリーランスが使える補助金にはどんなものがあるか
フリーランスが使える補助金には、こんなものがあります。
補助金の種類
小規模事業者持続化補助金
IT導入補助金
ものづくり補助金
事業再構築補助金
創業補助金
地方自治体の補助金
これらは代表的なもので、ほかにも補助金はたくさんあります。
この中で、フリーランスにとって、一番使い勝手がいいのは、小規模事業者持続化補助金とIT導入補助金です。
小規模事業者持続化補助金
まずは、フリーランスにとって一番使いやすい補助金を紹介します。
「小規模事業者持続化補助金」は、中小企業や個人事業主の事業継続を支援する補助金です。最大200万円の補助が受けられます。
補助率は、基本的には2/3です。つまり200万円の補助枠を使用した場合、300万円の事業費のうち200万円が補助金の適用となります。
フリーランスにとっては、そこまで大きな金額の支出は想定していないかもしれないので、通常枠の50万円を狙うといいでしょう。
通常枠は50万円の補助金で、補助率2/3です。
もちろん全額使う必要はなく、「30万円の事業で申請して、20万円の補助金を受け取る」という使い方もできます。
小規模事業者持続化補助金の、使い道
補助金の適用を受ける費用は、さまざまです。
使えるものは、機械装置等費、広報費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、専門家謝金、専門家旅費、設備処分費、委託費、外注費です。
これだと分かりづらいので、使用例を紹介します。
使い方の例
たとえば、こんなものに使われています。
使用例
- 新たに3Dプリンターを購入して、グッズを販売する事業をやりたい
- 3DCGソフトを購入して、クオリティの高いウェブサイトやポスターを提供する事業をしたい
- 見にライブハウスを作りたいので、内装をそろえたい。
- テイクアウトサービスのメニュー開発と宣伝をしたい
- 実店舗で、駐車場の整備と、内装の刷新を図りたい
こんな風に「新規のサービスを開発して、そのサービスを宣伝したい」「設備を整えて今までのターゲットと違う層を取り込みたい」
といった計画があるときに、その計画を支援するのが小規模事業者持続化補助金です。
ウェブ関連費用についての注意
2022年から、ウェブ関連費用について次の条件が増えました。
- ウェブ関連費用は全体の補助金申請額の1/4までしかサポートされない。
- ウェブ関連費用のみの申請はできない。
LP作成+ウェブ広告は、現在最も効果が予測できる手堅い販売促進なのですが、
上記の条件があるために、こういったウェブ関連費用のみの申請ができません。
そのため、ほかの費用も会わせて申請する必要があります。
IT導入補助金
IT導入補助金は、ITツールやITに関連するサービスを購入するときに支援が受けられます。
この補助金では5万円~350万円の補助を受けられます。
上限額や補助率は、以下に紹介する申請のコースによって大きく変わります。
フリーランスにとって、IT導入補助金は、
通常枠(A・B類型)、デジタル化基盤導入枠、セキュリティ対策推進枠
の3つの申請コースがあります。
通常枠(A・B類型)
通常枠(A・B類型)では、生産性向上に資するITツールを導入する事業
補助率は1/2です。
どんなITツールを買うかによって、補助額がことなります。
A類型は30万~150万円未満で、少額。小機能でも申請可能。
B類型は、150万円~450万円以下で、多機能をもたせた、1つ~複数のITツールを導入させたいときに使用します。
デジタル化基盤導入枠
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型):補助事業者が会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトを購入するときを支援するものです。
決済機能を持ったECソフトが認められています。
ハードウェアについても、PC・タブレット等の購入も認められていますし、レジ・券売機等の購入にも適用できます。
ただし、PC・タブレット・レジ・券売機等のハードウェア購入だけでは、申請はできません。
セキュリティ対策推進枠
サイバー攻撃被害による潜在的な生産性低下の防止に資するITツールを導入する場合に使用できます。
クラウド会計ツールは2年分の費用のうち2/3が補助対象です。
freeeなどの会計ソフトを導入していなければ、ぜひ検討してください。
ECサイトの導入も非常に使いやすいものとなっています。
IT導入補助金の注意:売ってくれる人を探す必要がある
IT導入補助金の注意点としては、ITツールとハードウェアを販売してくれる人が、IT導入支援事業者に登録していることが条件です。
ほしいソフトウェアを売ってくれるIT導入支援事業者がいなければ、申請できません。
IT導入支援事業者(販売してくれる事業者)は、こちらから検索できます。
補助金の上手な使い方とは
補助金の申請をサポートしてくれるコンサルタントはたくさんいます。
コンサルタントは、「もらえるものは貰っておきましょう」とあおってきますが、
本来、補助金の使い方はそういう風ものではないと思います。
上手な補助金の使い方は、「前々からやりたいと計画していたことが、補助金の制度の目的と一致した」
というときに、補助金を申請するやり方です。
補助金は、お金を貰うためのものではなく、ご自身の仕事をうまく回らせるために使ってください。
間違った使い方は、「補助金があれば、いろいろ割引して変えるんだろう?なるべく得したいから、あれもこれも…必要か分からないけど全部申請しよう」という使い方です。
こんな補助金の使い方をしていては、その後のビジネスも右往左往することになってうまくいきません。
みなさんは、ぜひこの記事を参考に、上手な使い方をして、事業をスピーディーに軌道にのせてください。