お金の教養

フリーランスでも借入を受けられる。種類と借りるときの安全策

こんにちは。こんぶだし茶です。

この記事では、フリーランスが借入を受けられる種類と、具体的な借入するときの手順を解説します。

「融資を受けたいけど、銀行が怖い」という方に、全然怖くないことをお伝えいたします。

「日本政策金融公庫の新創業融資」以外の融資について

日本政策金融公庫の新創業融資について

以前の記事で、日本政策金融公庫の新創業融資を受けることをお勧めしました。

以下がその記事です。

https://fin-free.tokyo/?p=22

フリーランスでは、

「お金は困る前に借りておく」

「いつも手もとに現金があると、安心してフリーランスで働ける」

ということが大事なポイントであり、このブログで繰り返しお伝えしています。

その趣旨に最も合っているのが、日本政策金融公庫の新創業融資です。

無担保、無保証、低金利で借りることのできるこの制度を使って、現金を手元に用意し、使わずに残しておくことで、心が安らぎ、高いパフォーマンスを発揮できます。

「私はお金がないなかでハングリー精神で頑張ったほうがいいです」という人もいますが、はっきりといいます。
それは「やる必要のない努力」をしています。

むしろ、将来においては害悪かもしれません。

ハングリー精神というと聞こえはいいですが、追い立てられないと働かないメンタルは奴隷の働き方で、その働き方だと、追い立てられない状況では頑張らないメンタルを形成してしまうリスクがあります。

ハングリー精神だよりだと、お金がたまらないのです。

そんな人は、ぜひ、「お金に余裕があって、そのなかで、楽しみながらついつい働いてしまう」メンタルを形成する方向に、ご自身の意識を切り替えてほしいと思います。

日本政策金融公庫の新創業融資には期限がある

以前のブログでお勧めした日本政策金融公庫の新創業融資については、一つ残念な点があります。それは、創業から2年までしか活用できないという点です。

しかも、日本政策金融公庫の新創業融資には審査があって、審査に一度落ちてしまうと、その後の半年間は再チャレンジすることできません。

半年たったら、新創業融資を受けられなくなっているかもしれません。

では、日本政策金融公庫の新創業融資をうけられなかったら、おしまいなのか?

そんなことはありません。

日本政策金融公庫の新創業融資ほどスペシャルな条件で借りられなくても、その他にも融資を活用する道は残されています。

フリーランスが借り入れを申し込む先について

日本政策金融公庫の新創業融資を受けられなかった場合、次に借入先の候補となるのは、以下の4つです。

日本政策金融公庫

新創業融資以外でも、日本政策金融公庫は融資をしています。

条件によってさまざまな借り方があります。

新創業融資が該当しないのであれば、新規開業資金を選択することになるかもしれません。

新創業融資と、新規開業資金は似ていますが別物です。

次のいずれに該当する方は、一般的な利率よりも有利な利率で融資を受けることができます。

  1. 地域おこし協力隊の任期を終了した方であって、地域おこし協力隊として活動した地域において新たに事業を始める方
  2. Uターン等により地方で新たに事業を始める方
  3. 産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援等事業を受けて新たに事業を始める方
  4. 外国人起業活動促進事業における特定外国人起業家の方で新たに事業を始める方
  5. 女性の方、35歳未満または55歳以上の方
  6. 「中小企業の会計に関する基本要領」または「中小企業の会計に関する指針」を適用しているまたは適用する予定の方であって、自ら事業計画書の策定を行い、中小企業等経営強化法に定める認定経営革新等支援機関による指導および助言を受けている方
  7. 独立行政法人中小企業基盤整備機構が出資する投資事業有限責任組合から出資(転換社債、新株引受権付社債、新株予約権および新株予約権付社債等を含む。)を受けた方
  8. 技術・ノウハウ等に新規性がみられる方(注3)
  9. 地方創生推進交付金を活用した起業支援金の交付決定を受けて新たに事業を始める方
  10. 地方創生推進交付金を活用した起業支援金および移住支援金の両方の交付決定を受けて新たに事業を始める方

信用金庫

信用保証協会に保証してもらう方法と、そうでない方法の2通りがあります。

信用保証協会を使うメリット・デメリットは次の通り。

メリット

  • 実績が少ないフリーランスでも融資を受けやすいこと
  • 担保や保証人の準備の心配があまりないこと
  • より長期の借入を利用できること
  • 信用保証協会が入ることによって、融資枠の拡大を図れること

デメリット

お金を返せなくなったとき、保証協会に返すことになる(代位弁済)が、借金が消えるわけじゃない

信用保証協会と信用金庫で2回審査を受けなくてはならない

融資を相談するときは、まず口座を開設し、そのときに「融資を受けたいので担当者を紹介してほしい」と窓口に伝えてください。

なお、信用金庫は、営業地域が決まっており、営業地域外の信用金庫に融資をお願いしても断られる可能性があります。
あらかじめ確認しておきましょう。

地方銀行

 

地方自治体

地方自治体は政策として、さまざまな融資を行っています。

これは、地方自治体が直接貸付するものではありません。
そうではなくて、地方自治体が契約している金融機関の中から融資を受けることになります。

状況によっては、金利が実質0%だったり、2年間据え置いたり10年で借りられたりなど、
さまざまな優遇措置が取られることもあります。

条件が合うものがあれば、地方自治体の融資をけんとうしてください。

商工会議所

マル経融資は、日本政策金融公庫の制度ですが、商工会議所に相談を受けに行くことから、ここでは「商工会議所」というカテゴリ分けをします。

ここでひとつ飛び切りの情報をいれておきます。

「日本政策金融公庫に融資の相談に行きたいけど、ひょっとしたら断られてしまうかもしれない」という状況にあるときは、
いきなり日本政策金融公庫に相談をいくよりも、
まず商工会議所に相談してみることをお勧めします。

商工会議所にいくと、「これはいけるんじゃないか」「これはやや厳しいが、商工会議所から少しサポートすれば通るんじゃないか」
といった助言とサポートを受けられるかもしれません。

税金未納の状態で日本政策金融公庫にいくと、即アウトです。
しかし、商工会議所では「今使えるお金でひとまず税金を全部払ってしまいましょう」と、工面の指導も含めてみてもらえる可能性があります。
(絶対に通ることを保証するものではありませんし、担当者の知識と裁量にもよるかもしれません)

借り入れの準備について

資料をそろえよう

融資については、ネットで検索すると必要書類がでてきます。

ほかには、必要書類として書いてはないですが、資金繰り表も作成して提出することをお勧めします。

資金繰り表は、借りたお金について、どのように返済していくかを書いた表です。

指定された形式はないので毎月どれくらい稼いで、どれくらい使って、どれくらい残るのか、その残ったお金で返していけるのかということがわかる表ならどんな形でも大丈夫です。

しっかり説明できるようにしよう

最初の融資であれば、面接でいろんなことを聞かれるかもしれません。

「どんな事業をするのか」

「市場はどんなところか。そこでやっていく勝算はあるのか」

「どれくらい利益が出るのか。どれくらい費用がかかるのか」

「事業がうまくいかなかったらどうやって返すのか」

といったことです。

これらは圧迫面接ではなく、商売をするのであれば当然考えておくべきことを聞かれています。

上に書いたようなことを、しっかり考えていれば、特段用意しなくても面接には対応できるのではないかと思います。

落ちても気にしないことが大事

日本政策金融公庫の審査に落ちてしまった場合、再申請には約6ヶ月の期間を置く必要があります。

そのため、落ちそうだったら直接日本政策金融公庫にいかず、商工会議所に相談に行くことは先ほどお伝えした通りです。

そこで落ちてしまっても、他の融資制度を考えましょう。

面接で上がってしまっても気にしないことです。

うまくいかなかったら他の道を探すのが、経営そのものだと思います。

  • この記事を書いた人

こんぶだし茶

こんぶだし茶といいます。フリーランス歴18年目です。 ウェブデザイン制作を行いつつ、3年前に認定経営革新等支援機関に登録されてからは個人事業主の経営支援を行っています。 このブログでは、ウェブデザイナー2年目以降の人に、フリーランスがお金を残していくための仕事の仕方をお伝えしています。 フリーランスにとって最も大事な「売上をアップさせる方法」のほか、確定申告、フリーランスのための融資、NISA、iDECO、補助金といったことが主な内容です。

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